チーム デザインとは、合成やインプリメンテーション中に同じデザインを複数のエンジニアたちが並行して作業することを可能にするフローです。FPGA デバイスの規模が拡大すると、開発者のチームが必要になります。複数のエンジニアが HDL を開発するだけではなく、デザイン全体の合成やインプリメンテーションを担当するインテグレーターを置くこともあります。また、チームが複数の国にまたがり、複数の地域で複数の企業がデザインの一部を手がける場合は、さらに課題が多くなります。ISE™ 14.1 リリースに新たに導入された AMD のチーム デザイン フローは、まさにこのような問題を解決するための機能です。
チーム デザイン フローでは、パーティションというインプリメンテーション機能を活用することにより、以前作成されたインプリメンテーションの結果を、デザイン保持フローとほぼ同じ形で、正確に (配線レベルまで) 保持できます。このフローは、1) 最初のデザイン設定、2) 各チーム メンバーによるインプリメンテーション、3) チーム全体のモジュールを最終デザインにアセンブルするという 3 つの段階から成ります。まず、最初のデザイン設定段階でフレームワークが提供されます。各チーム メンバーは、このフレームワークに沿って、トップ レベルのデザインに即しながらも、ほかのチーム メンバーから独立して、担当部分のデザインをインプリメンテーションできるようになります。デザイン サイクル中に一定の間隔で、各チーム メンバーによるインプリメンテーション結果を使用して、全体のデザインをアセンブルできます。